黄河文明の源流を訪ねる旅

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 10月6日から15日までの10日間、「黄河文明の源流を訪ねる」と称して、中国の宝鶏、西安、洛陽、鄭州、安陽などを回ってきました。和堂先生が居なくなってから、東京近辺のバス旅行は何回か行いましたが、会としての海外旅行は初めての試みで、どうなる事かと案じられましたが、海外旅行は初めてという人を含めて13名が参加し、大きなトラブルも無く見聞を広めて無事戻ってきました。

 洛陽、鄭州、安陽、西安、開封、杭州、南京、北京を中国の8大古都と言うのだそうです。さしずめ我国の奈良、京都、鎌倉といったところでしょうか。このうち杭州と南京は長江流域にあり、黄河文明圏には入りません。北京は元代に都が置かれてから500年、開封は北宋の都として栄えたので1000年の歴史を有しています。これに比べると西安は2000年、鄭州、安陽は3000年、洛陽に至っては4000年前の二里頭遺跡まで遡れるのですから、圧倒的に古い歴史を持っています。従って今回の旅行を「黄河文明の源流を訪ねる」と銘打っても決して誇大広告にはならないと思います。

 一般旅行業者の海外のパック旅行は、安くて気軽に参加でき、ぎっしりと盛りだくさんの内容で効率的に観光が出来るので、ちょくちょくお世話にはなるのですが、一般向けのレディーメイドなので自由が利きません。西安の碑林を見に行った時など、ガイドさんが説明しながらどんどん歩いていってしまうので、立ち止まって見入っていたら危うく迷子になるところでした。それにトイレ休憩は大抵みやげ物店で、装身具や絨毯や手工芸品などを矢鱈売りつけられるのには辟易しました。

 折角会として企画するのだから、オーダーメイドの利点を生かして、観光ツアーではめったに行けない所をゆっくり時間を掛けてまわる事にしました。旅行の企画を頼んだTPJ社の羅さんは大層顔が広くて、未公開、非公開の文物を数多く見ることが出来ました。一方で、外人の観光客など見たことも無い片田舎では現地の人達に取り囲まれて逆に見物されたり、休憩所など無い山道を延々と走り続けて青空の下でトイレ休憩をしたり、研究所へ行く道が工事で塞がって通れないのでガイドや添乗員と協力して石や土を取り除いてなんとかバスを通したり、、遺跡の研究所で日本語を話すのは久し振りだと言う日本人の研究者に出会ってガムとお菓子を上げてきたり といった珍しい体験もしてきました。

 一行の中の加島さんのご主人は、外語大中国語科のご出身で、中国語に堪能なのは勿論、中国事情にも詳しいので色々教えていただくことが多く助かりました。登封観星台についての論文を翻訳してコピーを皆に配ったり、現地のガイドさんに替わって遺跡の説明文を翻訳して読みあげたりと大活躍でした。ご専門は計量史だそうで、殷墟で殷時代の物差しを発見した時は興奮しておられました。

 日程と訪問先は下表の通りです。

日  付

場  所

備   考

11月7日

九成宮遺跡

九成宮醴泉銘碑、唐井戸

秦公一号墓

始皇帝以前の秦王の墓

秦景公一号墓研究所

秦公墓の発掘品の研究

11月8日

宝鶏青銅器博物館

周・秦時代の青銅器展示

漢景帝陵墓

陵墓がそのまま博物館

慈恩寺と大雁塔

雁塔聖教序.。玄奘縁の寺

11月9日

華清池

唐代皇帝の温泉保養所

兵馬俑博物館

始皇帝の兵馬俑

陝西省歴史博物館

中国4大博物館の一

11月10

碑林博物館

1000点余の石碑

文物街

文房具、書画、骨董品の店

11月11日

龍門石窟

伊けつ仏がん碑

白馬寺

中国最古の仏教寺院

二里頭遺跡

夏文明遺跡

商城博物館

二里頭遺跡の発掘品展示

登封観星台

元時代の天文台

11月12日

少林寺

禅宗発祥の地

武術館演武庁

拳法のショー

11月13日

殷墟

殷時代の遺跡

11月14日

河南省博物館

省内出土品の時代別展示

11月15日

上海

 中国トイレ事情

はじめに