第61回清和書展

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(広々とした会場中央通路)

(陳列・飾付け)

(副会長と創玄の内山先生)

(作品を見て回る審査員)

(審査の開票)

(審査結果を見る来場者)

(撤収)

(控室で語る田宮先生)

 第61回清和書展を、3月3日(火)から8日までの6日間、いつもの銀座貿易ビル5階のセントラル美術館で開催しました。

 総点数は例年同様300点ほどですが、今回は社中展の枠を若干はみ出し外部来場者を意識して、従来半切に寸法制限していた幹部会員の作品の寸法制限をはずし、その代りに幹事・評議員の作品寸法を半切に制限しました。お陰で会場中央に広い通路を取ることができ、開放感があってよかったと好評でしたが、会計担当は出品料収入が減って赤字になるかも知れないと心配していました。

 会期前日の2日(月)は搬入・飾付けと審査。例年と異なる配置なので飾付けに手間取るかと思われましたが、設営担当が準備した詳細な配置図のお陰で、例年より30分ほど早く済んでしまいました。この配置図は作品の大きさや2段掛けの部分まで詳細にレイアウトされている上、東京メトロ並みに各人の作品配置が役職別に色分けされているという凝ったもので、会期中柱のあちこちに貼り出しておいたところ、出品者が自分の作品を探すのに随分役に立ったようです。

 午後から始まった審査は、一般会員(佳作、褒状)、準同人(特選)、同人(清和賞)の順に順調に進みましたが、評議員と幹事の審査ではだいぶ手間取ってしまいました。27名の審査員が第一次審査で大字かな、細字かな、大字漢字、細字漢字の各部門毎に数名の候補作品を選び出し、第二次審査で部門を通じての順位を決めるという手順は昨年と変わらないのですが、実力伯仲で同点の作品が続出し、最後は挙手で決めましたが予定時間を大幅に超過しました。結果は以下の通りですが、選に漏れた作品の中にもこれはと思う作品が沢山あり、賞の数を増やす必要があるのではないかと思いました。それに部門が異なる作品の優劣を付けることにどんな意味があるのかという感じもしました。
  会長賞      頓所芳梢(幹事)
  毎日賞      田中千恵子(幹事)
  全日本書道連盟賞 芳賀美和子(評議員)
  審査員賞    豊田露蓉(評議員)
  特別賞      倉持やよい(評議員)

 期間中は天候に恵まれず、来場者総数は約2200名と、昨年の60回記念展の2900名には及ばず、一昨年の2400名も下回りましたが、雨が止んだ土曜日には500名を越す来場者があって会場は賑わいました。会期中に他の書道展も近くで数多く開催されていて、そのついでに寄られた方も多かったのでしょうか、他の会派の先生方も多くお見えになり、貴重な御感想・御意見をいただきました。

 審査の時はあわただしく全作品に眼を通して遮二無二評価しましたが、会期中にゆっくり時間をかけて巡回し作品を鑑賞すると、色々と違った面が見えてきます。一寸見たときは見過ごしてしまう小品にも心のこもった美しい作品がありますし、その逆も見受けられました。公式の審査とは別に、このように目立たなくても心を打つ作品に光を当てる方法は無いものかなどとも考えました。
 
 また自宅の庭で栽培した藍を使って染めた紙に書いた作品とか、手漉きした紙のむらを山や樹に見立てて、情景に見合った歌を書いた作品など、説明を受けると一層興趣が沸きます。書を楽しむ観点からすれば大層望ましいことでしょう。製作者の思いが見る人に伝わるような説明文があってもいいかもしれません。

                          (林 閑 堂 記)