第60回清和書展

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 平成20年3月4日(火)から9日(日)までの6日間清和書展を開催しました。今年は60回の記念にあたるので、いつものセントラル美術館に加えて、同じビルの8階にある銀座画廊の一部も借りました。

 例年セントラル美術館で行なっている清和書展は300点を超える作品を一部屋に押し込んでいるため、目一杯袖を出して壁面を増やし、尚且つ寸法制限を行なっていましたので、2×8の大作が壁一杯にずらりと並ぶ様は壮観ではありますが、外部のお客様からは観賞する意欲を損なうとの声も出ていました。

 今年の受賞者は以下の通りです。
☆ 和堂大賞(理事):  加藤
☆ 会長賞  (幹事):  富本真愈美
☆ 毎日賞  (幹事):  佐藤浩苑
☆ 60周年記念賞(幹事):鈴木明棠
☆ 全日本書道連盟賞(評議員):山田寿江
☆ 審査員賞:(評議員):古野和
☆ 60周年記念賞(評議員):尾崎静水

 そこで今年は銀座画廊も借りて展示場面積を30%ほど増やし、袖を制限して会場が広々と見渡せるようにし、寸法制限も無くして横長でも屏風でも全紙の連幅でも何でもありとしました。おかげで大分見易くなり、皆さん伸び伸びと書いていると、来場者からも好評でした。

 審査のやり方は昨年とほぼ同じ手順でしたが、60周年記念だと言うことで、理事対象にグランプリ(和堂大賞)が設定され、又幹事や評議員対象の賞も数を増やしたので、審査の回数は増えました。何れ劣らぬ力作揃いなので審査に当たる先生方もかなり迷っておられました。特に幹事の投票では、同点決勝で再投票した結果更に一位が同得点となり、最後は挙手で決める一幕もありました。

 今年の図録は1ページに4作品と少し贅沢に余裕を持って編集した上、特別に寄稿いただいた原稿や写真で例年より大分分厚くなってしまいました。会場でお配りしてお荷物になってはとの配慮から、主だった先生方や関係者に図録をあらかじめ郵送しました。これも意外と好評で、図録を見て来ましたという方も大勢居られました。

 60周年記念行事の一つとして、席上揮毫を企画しました。色々な場所で和堂先生は席上揮毫をしていますし、他所の会の催しで席上揮毫をした経験のある人はうちの会員の中にも何人かいますが、清和書展としては初めての試みです。会を代表して毎日展の審査会員の中からと、新進の若手を代表して最近「成家」の資格を取った人から希望者を募り、結局7日の金曜日は佐藤浩苑、児玉春泉、鈴木流鴬、楢原萌春、8日の土曜日は志村君子、岡崎爽峰、佐藤芙蓉、笠原和爽の諸先生に決まりました。

 染谷黄葉さんと藤倉静香さんの軽妙な司会進行で両日とも1時間ほどで無事終了、大勢のギャラリーの賞賛と拍手を受けていました。どの先生も「早く終わればいいと思った」「つい急いで早書きに鳴ってしまった」と言ったご感想とは裏腹に、堂々たる力作揃いでした。この席上揮毫を目指して来場した方も多く、先生方の筆遣いを目の当たりに見られて感激したと大層好評でした。

 今回のもう一つの目玉は、会場の一番奥に和堂先生の収集品の特別展示室を設けたことで、明治の書道ルネッサンス期から和堂先生に至る書の系譜に従って、著名人の条幅や短冊を時代順に並べました。日下部鳴鶴や小野鵞堂の名前は、書道に興味のある人なら誰でも耳にしていますが、その真蹟を見る機会は意外と少ないため、これも好評でした。

 このように色々の施策が功を奏して、6日間の入場者数は2900人に達し、例年より500人〜600人増加しました。特に席上揮毫のあった8日の土曜日は760人と大層混雑し、こんなに人が入ることは珍しいとセントラル美術館も驚いていました。

 来年どうなるのかが心配です。

            (林閑堂記)

(広々とした会場)

(横長作品も目立ちます)

(鈴なりのギャラリー)

(楢原萌春先生)

(岡崎爽峰先生の席上揮毫)

(笠原和爽先生)

(審査風景)

(開票作業)

(加藤湘堂先生)

(田宮文平先生)

(宮崎紫光先生)

(特別展示室)

(文人達の短冊)

(清和第2回展の写真 昔の写真展示も結構人気がありました)