写経の勧め

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     写経は、もともと印刷技術の無かった時代に、佛教の布教に必要な経典を大量に作り出すために行なわれたものですが、現在では、供養・祈願のため、精神修養のため、古い日本文化に親しむためなどの理由で書かれています。

しかし写経には、昔の書法を研究し、細楷を鍛錬し、実用書道への応用を図るという、書を学ぶものにとって大層貴重な効用があることも見逃せません。

 和堂先生はある座談会でこんな事を言っていました。
「漢字の練習のために習っている法帖と称するものは、唐時代、六朝時代の石に彫ったもので、相当風化していますね。それを拓本にとり更に印刷したものを習っているわけですから、いわゆる形骸を追っているんですよ。宋拓といってもせいぜい1000年そこそこのものでしょう。
ところが写経というと1200年以前のもので立派なものが沢山残っている。中国の隋唐の写経も数は少ないが真筆を見ることが出来ます。当時の書法を解明するために、法帖の補いとしても是非研究しなければなりません。書道を習うには、肉筆を見て書法を会得するのが一番いいとされているでしょう。写経はそれが満たせるわけですよ。ですから写経には実用面と古典の研究とを合わせた両面の効用があるわけです。」

そこで、我国に伝わる代表的な古写経をご紹介し、その特徴などについて考察してみたいと思います。(書法を研究するために詳細な写真版を希望される方は、本部までお申し出下さい。)

 

六朝写経

大聖武(賢愚経・大和切)

和銅経(長屋王願経)

五月一日経(光明皇后願経)

国分尼寺経(紫紙金字法華経)

二月堂焼経(紺紙銀字華厳経)

安倍小水麿願経(慈光寺大般若経)

飯室切(金光明最勝王経)

清衡願経(中尊寺経)

神護寺経

泉福寺焼経

蝶鳥下絵経

写経についての話題

写経の歴史

(京都真如堂の紅葉)